活動状況

2011年11月3日木曜日

2.AMBOHIDRANO村落開発


村落開発
と言うほど大げさなものではなく「村おこしの」の一助または前例になればと手がけているもの。
村での実際の活動は、濱口光隊員OBの自己負担によるボランティア活動である。
村の名前:アンブヒジャーノ村
日本大使館所在地から北東約14キロ、首都の郊外だが首都圏の一部。大使館所在地から車での所要時間は;20分~1時間半、所要時間に大差があるのは慢性的な交通渋滞の状況次第。最大の消費市場である首都近くなので、将来の収穫物の販売に有利である。早朝に収穫しての輸送ならば交通渋滞に巻き込まれることも無い。
人口: 974名     世帯数:237世帯
人口構成:
成人比率:20歳以下;519名、   20歳以上;455名
*平均寿命が短いため、50台から減少し、60歳以上の高齢者数は激減。
便宜的に20歳で区分してみたが、現実は、中学卒業くらいから働き始める。地域(村)では新規参入労働人口の増加に見合う雇用機会の創出は困難であろう。従って、僅かな農業収入を皆で分け合うことになり、農業収入が横ばいとすれば、個人当りの収入は年々低下する。これでは意欲は起きない。勢い首都で仕事を探すことになる。各地からの出稼ぎ人の流入で、首都でも中々良い仕事は見つからない。全国的に人口が増加しているため、若年・幼児の成長に見合うだけの地場産業の育成が必要不可欠である。

*単一作物では、収穫時期が大規模農業と重なり、他の生産地との価格競争が不利であることから、総合的・長期的な村おこしを目指す。多品種・少量生産だけでなく、他の生産地との品質の差別化を計る。兎に角、マダガスカルの農民は量を重視し、品質は軽視している。大量に収穫しようとするため作が   行き届かず、品質の良い産品はできない。農産品のみならず、全ての商品で、品質がよければ値段が高くても購入すると言う、富裕層市場は既に顕在化しており、この市場は将来も拡大する事は間違いない。この村のように耕作面積の拡張が望めない土地では、多品種少量生産として年間を通じて収穫・現金収入とした方が良いだろう。

*外来種のユーカリ樹を抜去し、その後に色んな果樹・在来種の広葉樹・マメ科樹種を移植した。一般的に果樹の手入れが悪く、整枝・剪定・摘果をやらないために、果樹は株立ちとなって日当たり・風通しが悪く、そのため良い・高級な果物が採れない。この地域で先駆的に試みる。果樹が育つのは、早くて3年、樹種によっては5年くらい掛かる。
                 
外来種ユーカリの林 (2009年)




ユーカリは根本から抜き取った
          
コイ・ティラピア養殖池も完成(2011年3月)





*小川沿いには、アイアイの主食となるラミーと言う木50本も植樹した。



*この村の村起こしのために果樹栽培に取り掛かった。

雨季の始まる10月から、果樹300本を植樹。合わせて他所の村では栽培していない花卉・野菜も検討してしている。他所と同じ物を作っていては優位に立てない。副業として需要の高い、ティラピア・コイの淡水養殖池も造成した。
 

*フランスに「フランスで最も美しい村」と言うのがあります。これと同じ村起こし。日本でも、OOO生産日本一と言う宣伝文句があるように、OOO生産マダガスカルで一番を目指す。何でも、一番になれば、それなりの宣伝ができる。二番ではいけません。

*私見だが、技術協力の考え方で、できる事はやる必要はない筈。できない事に挑戦する志が失われてきた、精神的に貧しくなった。理由の一つとして、日本側が前例踏襲主義に陥り、組織維持・自己保身の余り、余裕がなくなってしまった。サントリー創業者の鳥井社長のように「分からない事は、やってみなはれ」と言う大人も少なくなってしまった。

*マダガスカルの若年人口は増えているので、都会に出ても仕事もないし、農業で食べていければ、と言う部分に可能性がある。

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